有限会社松浦塗装

ー屋根塗装の下地処理で失敗しない基本と手順ー

屋根塗装の下地処理とは

下地処理は、塗膜の密着と耐久性を左右する最重要工程です。汚れや旧塗膜、サビ、ひび割れを適切に除去・補修し、素材に合う下塗りで塗装の土台をつくります。ここを丁寧に行うほど、仕上がりの美しさと持ちに差が出ます。戸建てでも工程は共通で、点検、洗浄、素地調整、補修、下塗りの順で進めるのが基本です。

 

劣化診断と洗浄

まずは屋根材の種類と劣化度合いを確認します。コケや藻、粉化があれば密着不良の原因になるため、高圧洗浄で徹底的に除去します。軒先や重なり部は汚れが残りやすいので、ノズル角度と距離を一定に保ち、洗いムラを防ぐことが大切です。

 

ケレンと素地調整

金属部はサビをワイヤーブラシやサンダーで落とし、細部は手工具で目荒らしを行います。スレートは浮きや欠けを点検し、旧塗膜の膨れを除去。表面に微細な凹凸を付けることで、後工程の下塗りが食いつきやすくなります。

 

下地補修とシーリング

ひび割れは樹脂モルタルや補修材で充填し、釘頭の浮きは打ち直して防錆処理を施します。板金継ぎ目はブチルテープやシーリングで止水し、雨水の侵入経路を先に断つことが長寿命化のコツです。

 

下塗りの選定と塗布

素材に合ったプライマーを選ぶことが決め手です。スレートは浸透型で脆弱層を固化、金属は防錆型で赤サビを抑制、旧遮熱塗膜上は密着改善型が有効です。規定希釈と塗布量を守り、乾燥時間を確保してから中塗りへ進みます。